栗原優
yuu kurihara
official site

 







venezia by masami kurihara

栗原正己 小個展 "空間"
― 画家、故・栗原正己が描いた景色を子が辿る旅 #1 ―"

個展日時、場所
2023年12月15日(金) - 12月17日(日)
11時 - 19時 (最終日は18時まで)
於: ギャラリー&カフェ ウェアハウスガーデン
東京都調布市菊野台1-14-15
Tel 042-487-8056
*イベント 其の一
Art x Japanese Sake Pairing: 唎酒師・松井かおり
作品に合わせてセレクトした日本酒の紹介(有料試飲あり)
16日(土) ― 17日(日) 11時 - 19時 (最終日は18時まで)
*イベント 其の二
弾き語りライブ : 唄うたい・栗原優
全日 1回目 15時、2回目 18時 (最終日の2回目は17時) 各20分間程
予約不要、入場無料


「画家、栗原正己(くりはら まさみ)のこと」

僕の愛する父であり、彼が描いた活き活きとしたタッチの絵たちは僕にとって特別な宝物です。

父は新聞社の仕事を経た後、武蔵美に入り、退学。
その後日本一周旅行をしながら絵を描き続けた後、広告会社にてTV-CMの演出の仕事に就きます。
ロケの為に訪れた数多くの海外の土地の中でもとりわけイタリアのヴェネチアに心を奪われ、様々な角度から、ゴンドラがたゆたう水面とヴェネチアの街の光景を描きました。
また、故郷である茨城県大洗の、岩場に波立つ磯薫る海や、生涯住んだ調布の家が隣接する多摩川沿い風景など、父の描く絵には水辺がとてもよく登場します。
「絵を描く対象、ではなくて、自分とその対象の間の"空間"を描いているんだよ」と、いつか父が言っていたことを思い出します。
それで、今回の小個展のタイトルに "空間" と名付けました。

"納得できる絵が揃ったら個展を開く"と言っていた父の夢は、2018年10月、激しい闘病の末に先に天国に行ってしまった本人の代わりに、子である僕が"父が描いた景色を辿る"形で引き継ぎたいと思います。
今回の第一回目 - #1 - は展示数は少なく、"小個展"ですが、大事な第一歩目となります。是非お気軽にふらりとお越しくだされば幸いです。

ベニスを生きる画家 "栗原正己の青の世界 | 羅舞-LOVE-"
https://masamikurihara.com/

「小個展中のイベントのこと 其の一」

小個展の後半2日間でPairing Eventをしてくれる、敬愛する友人であり唎酒師の松井かおりさんが背中を押してくれたことが個展を開くきっかけと大きな原動力をくれました。
彼女がこよなく愛するアートと日本酒。
それぞれがもたらす感覚の複合作用で生まれる"空間"を、その場に訪れた方ひとりひとりに体験させてくれる魔法のひと時。
父の絵とともに、かおりさんがペアリングされた日本酒と、その"こころ"を是非おたのしみください。
紹介された日本酒は有料(¥500~)にて試飲できます。
16日(土)は11~19:00、17日(日)は11~18時。

(Event page) 栗原正己 小個展 “空間” PAIRING EVENT - Art×Japanese Sake
https://www.facebook.com/events/173837692474002
"アートと日本酒" 松井かおり
https://handkerchiefpro.wixsite.com/pairing

「小個展中のイベントのこと 其の二」

栗原正己の子であり、唄うたいである僕、栗原優が大好きな父の絵の空間の中で少しだけ音を奏でます。
3日間とも15時と18時の2回ずつ、20分位のミニライブです。(最終日の2回目は17時から)
※個展、イベントともに予約不要、入場無料、出入り自由です。
お気軽にお越しください。

「ギャラリーのこと」

唎酒師松井かおりさんが以前イベントをした際に伺ったのが初めての訪問でした。
僕の地元である調布市は柴崎駅から徒歩2分、緑が溢れる、隠れ家のような素敵な小さなギャラリー&カフェ、ウェアハウスガーデンさん。
今回の個展&イベントについて幾度となくやりとりさせていただき、こちらの想いや悩みを受け止めてくださり、温かい目線で一緒に考えてくれたオーナーのそのこさんのお人柄は、このGallery & Cafeが醸し出す優しい雰囲気そのものです。
お料理もとっても美味しいのでお時間のある方は個展&イベントとともにカフェでくつろいでいらしてください。

Gallery & Cafe Warehouse Garden
https://warehousegarden.com/

栗原正己 小個展 "空間" ― 画家、故・栗原正己が描いた景色を子が辿る旅 #1 ―
開催後記


体力も精神力も準備も全てが何か足りないまま、でも、どうしてもやりたい、やらねば、という思いで駆け抜けて、気がつけばやり終えていた、重大な三日間でした。

大好きな父が僕も母も納得できないまま月になって、風になって、形が見えない状態になって、僕は遺された絵をなんとしてでも観てもらいたくて、始める以外に選択肢はなかったのです。

それでも何年もが過ぎ去りました。もっとちゃんとしてから…難しそうな条件を数えて、先送りにして、それがまた辛くて、考えているのに意識を飛ばしたりして。
でも、時は無限だとしても僕の限られた肉体がある時間は、そして家族の時間は、有限かもしれないから、そんなに悠長なこといってたらダメだと、
そしてまずは一歩踏み出さないと、完璧でなくていい、1割くらいしかできなくてもいい、ゼロではなくて0.1でも、やっぱりゼロじゃないんだ、そう考えて、やることにしました。

きっかけをくれ、背中を押してくれ、素敵なペアリングをしてくれた唎酒師の松井かおりさん、
沢山の話合いを経て、僕の思うようにやりなさい、と展覧会をやらせてくれた母、
時に厳しく時におおらかに応援し支えてくれて共に演奏してくれた相方の鈴木峻、
優しく相談に乗ってくれたオーナーのその子さんと会場となってくれたwarehouse garden様、
生前もお世話になった父を覚えていてくれて搬出入を超えて手助けしてくれた奈良堂様、
そして僕や父と様々な関わりと時をともにしてくれてここに来てくれたお客様、
松井かおりさんやwarehouse garden様のお客様、
フライヤーやDM、webで知って来てくれた方、
気にかけて下さった方、お手紙や連絡、贈り物を贈ってくださった方、
―― 全ての、関わって下さった方に感謝を申し上げます。本当に有難うございました。

絵、お酒、音楽をその場で堪能することは、手元に残るものでは無いにも関わらず、こんなにも皆さんが動いてくださったことは、
僕にとって改めて、人には楽しい空間、喜びと芸術は、必要なものであるということを深く強く再認識する機会となりました。

次を楽しみにしている、次はこの絵を見たい、何かあったら手伝うよ、大洗でもやろう、という「未来」を見つめた多くのお声や、
心配やアドバイスをくださるお気持ちを一つ一つ有難く受け止めます。
そして自分の中でも沢山書き留めた、次への課題、反省点、改善点も吸収して、また歩みを進められたらと思っています。

今は、これからどんなペースになるか、どんな形になるか、考えすぎることをせず、ただまた、やろう、動こう、その気持ちがここにあることを記したいと思います。

ありがとうございます!その時はまたお知らせをさせていただきます!

展示の様子
https://youtu.be/0t7Kt5bJp1g

ミニライブの様子(録画:松井かおりさん)
https://www.youtube.com/watch?v=FL-CzOfF3mg
https://www.youtube.com/watch?v=O-gDjnWZX4s
https://www.youtube.com/watch?v=6sGpvRcfu9s
https://www.youtube.com/watch?v=RtpcIeCB54A
https://www.youtube.com/watch?v=LD-YmUzfCmo
https://www.youtube.com/watch?v=wxVJx8MzEbc
https://www.youtube.com/watch?v=ceUvOfUQg8g